秩父前衛派 個展『武甲風葬』笹久保伸 with 青木大輔

このたび、秩⽗前衛派 個展 「武甲風葬」を開催いたします。

秩⽗前衛派を主宰する笹久保伸(1983〜)は、幼少の頃より⽗親の影響でアンデス⾳楽に親しみ、9歳よりクラシック・ギターを始めました。その後、2004年に単⾝ペルーに4年間滞在。多彩なフィールドワークを⾏いアンデス地⽅をはじめ様々な⼈々との交流を重ねながら、⾳楽を発端とした⽂化を研究しました。その過程でギター⾳楽を中心に13枚のCD作品をペルーのレーベルから発表します。
帰国後、このペルーでの貴重な経験が、笹久保にとってそれまでは出⾝地に過ぎなかった秩⽗という土地に改めて目を向けさせます。笹久保は、新たな創作活動を展開するため、芸術運動体「秩⽗前衛派」を⽴ち上げました。以来、活動領域も⾳楽にとどまらず、⽂学、美術、写真、映画といった他ジャンルへと⾃由に横断してゆきます。

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周囲が⼭々からなる盆地で“どんづまり”と呼ばれる秩⽗には年間400以上もの祭りがあり、34ヶ所観⾳霊場=札所が存在します。かの「秩⽗事件」もこの地で起こりました。かつては絹織物産業に支えられていた秩⽗、今ではセメント産業がその経済基盤となっています。セメントの採掘のため、今でもダイナマイトで破壊され続ける「武甲⼭」は、近現代社会の矛盾を象徴する神の⼭であると同時に秩⽗のアイデンティティーでもあります。笹久保伸は、アンデスでの体験を活かし秩⽗の⼈々にとっては聖地でもある武甲⼭はもちろん、秩⽗全域にわたりフィールドワークを⾏っています。
彼は、今では消滅してしまった土着的な⽂化を掘り起こすため日々、調査、研究を重ねています。そして、その根源に迫る活動から、また別の何かを発⾒し、それを現代の芸術としてあらゆるメディアの中で真新しく⽣み出してゆきます。

今回の個展では、この「武甲⼭」をテーマにした新作の図形楽譜のドローイングをはじめ、版画、写真を展示。また、映画も上映。新作「武甲風葬」(8mm フィルム作品)は、「拆⼾内国際芸術祭2016」で、1トンの⽯を7つ使用した⾃⾝初の野外美術作品 「ダイナマイト・トラヴァース・変奏曲」でのパフォーマンスと、武甲⼭で別途撮影された素材を融合させた笹久保4本目の映像作品です。主演はもう⼀⼈のメンバー、⻘⽊⼤輔。彼はアンデスの楽器であるサンポーニャの驚異的奏者です。彼らは中学⽣の頃、秩⽗の⼭奥で出会って以来、共に演奏活動を続けてきました。

オープニング・トークとして、70年代より世界中の集落を研究調査してきた建築家の原広司の講演も⾏われます。笹久保の詩をもとに作られた高橋悠治作曲作品の初演もあります。その他、多彩なゲストを迎えてのパフォーマンス、トーク、そして、笹久保&⻘⽊のコンサートも予定されています。
秩⽗前衛派個展「武甲風葬」。

この個展は、彼らの全活動を集約した内容の濃いものとなります。
この機会にぜひ、KENでは二回目になるこの個展、ご覧ください。

秩⽗前衛派 個展『武甲風葬』
CHICHIBU AVANTIST EXHIBITION ”BUKO FUSO” at KEN

会 期︓ 2016年6⽉25日(土)- 7⽉3日(日)※会期中無休

開場時間︓ 展示〜15︓00より
※コンサート、トーク、上映は開催日により異なります。
⼊場料︓ 平日の作品展示、上映は無料。
土・日開催のトークイベント・ライブは各2,500円。

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秩父前衛派 / Chichibu Avantist
秩⽗前衛派は、ペルー滞在を終えて帰国した笹久保伸が埼⽟県秩⽗市にて2008年頃より始めたアート運動。笹久保伸、⻘⽊⼤輔の二⼈を中心に、制作する内容によってメンバーが⼊れ代わりながらこれまでに⾳楽、映画、美術、写真、⽂筆、演劇などの表現分野で活動。秩⽗地域が持つ根源的な『前衛性』に注目し、郷土・⺠俗・歴史・⺠間伝承・⺠謡・地域性・地域環境などの地域素材を第⼀フィールドとして調査研究し、その第二フィールドをトラヴァースしながら「作品」という形でアウトプットする活動を続けている。
2008-2012年︓ 秩⽗での調査活動。各地で演奏。⾳楽、詩、俳句、⼩説を作る。
2013年︓ 多摩美術⼤学にて講義「20世紀美術論」
2014年︓ 映画『⽝の装飾⾳』、『秩⽗休符』を発表。⾳楽CD&映画DVD『秩⽗前衛派』発表。⾦沢21世紀美術館の粟津潔展「マクリヒロゲル1」にて高橋悠治と共演。椹⽊野衣×飴屋法水の芝居公演「グランギニョル未来」にて⾳楽と役者を担当。粟津潔との共著、⾳楽CD&漫画作品『すてたろう』発表。⾳楽CD「秩⽗遥拝」発表。
2015年︓ 「MAKURIHIROGERU EN LA HABANA」でキューバ公演。
⾳楽CD『PYRAMID―破壊の記憶の⾛⾺灯―』発表。笹久保伸監督作品の映画
『PYRAMID―破壊の記憶の⾛⾺灯―』が⼭形国際ドキュメンタリー映画祭の日本プログラムにて正式上映。
2016年︓ 「拆⼾内国際芸術祭2016」に招聘され、1トンの⽯を7つ使用した野外美術作品「ダイナマイト・トラヴァース変奏曲」を制作、発表。

笹久保 伸
現代⾳楽とアンデス⾳楽を演奏するギタリストとしてイタリア、ギリシャ、ブルガリア、キューバ、アルゼンチン、チリ、ボリビア、ペルーでソロ公演。アンデス⾳楽やアートについて早稲田⼤学、多摩美術⼤学、京都外国語⼤学、東京医科⻭科⼤学などで特別講義をおこなうなど、演奏以外に講義活動もおこなう。現代の作曲家と交流を持ち、高橋悠治、sylvano Bussotti、Carlo Domeniconi、杉⼭洋⼀らの新作を初演。
2004-2007年︓ ペルーに在住しアンデスの農村で⾳楽を採集調査しながら演奏活動をおこない、ペルーでは
13枚のCDをリリース。
2008年︓ 来日中のペルー⼤統領への演奏会。(在日ペルー⼤使館主催)
この頃より郷土をテーマとしたアート運動『秩⽗前衛派』を始め、⾳楽、映画、美術、演劇、写真、⽂筆、講演など様々な⽂脈で活動。
2014年︓ 秩⽗前衛派名義で8ミリフィルム映画を3作品発表。
2015年︓ ⼭形国際ドキュメンタリー映画祭にて映画「PYRAMID〜破壊の記憶の⾛⾺灯」上映。
現在までCD25枚をペルーと日本のレーベル各社からリリース。

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